CentOS8をRHEL8にコンバート

自宅で利用していたCentOS 8は、2021年12月31日をもってサポートが終了するため、その移行先としてRHEL 8に移行することにしました。この記事はその作業記録です。

移行先としてのRHEL †

Red Hatは2021年1月20日（米国時間⁠）⁠，開発者向けサブスクリプションサービス「Red Hat Developer」プログラムを改訂し，シングルマシン/ユーザに限定していた「Red Hat Enterprise Linux（RHEL⁠）⁠」の無償利用を最大16システムまで拡大することを発表しました。

従来は、1台のみかつ共用禁止でしたが、改定後は個人開発者には本番環境を含む最大16システムまで無料でRed Hat Enterprise Linuxの利用が認められるようになりました。 小規模であれば、開発も本番もRed Hat Enterprise Linuxを利用することができます。

また、CentOSを利用している場合、Convert2RHEL ユーティリティーという移行ツールが提供されているため、うまくいけば再インストールせずにRHELに移行できる可能性があります。

RHELに移行するための準備 †

RHELを利用するため、以下の準備が必要です。

• 無料の「Red Hat デベロッパー・プログラム」に登録する必要があります。
• サブスクリプション番号の取得

Convert2RHEL ユーティリティーの実行 †

準備ができたらあとは手順に従って実行します。 検索すれば詳しく解説しているページがいくつか出てきますので、ここでは簡単な説明のみ記載します。

バックアップ †

バックアップを取得しておきましょう。

Convert2RHELの取得 †

最新バージョンをgitから取得します。 今回は、以下を利用しました。
https://github.com/oamg/convert2rhel/releases/download/v0.25/convert2rhel-0.25-1.el8.noarch.rpm

OSを最新にアップデート †

sudo dnf update -y
sudo reboot

convert2rhel の実行 †

convert2rhel --org organization_ID --activationkey activation_key

遭遇したトラブル †

以下のエラーが出て、先に進めませんでした。

CRITICAL - Couldn't download the subscription-manager-initial-setup-addon package. This means we will not be able to do a complete rollback and may put the system in a broken state. Check to make sure that the CentOS Linux repositories are enabled and the package is updated to its latest version. If you would rather ignore this check set the environment variable 'CONVERT2RHEL_UNSUPPORTED_INCOMPLETE_ROLLBACK'.

どうやら、subscription-manager-initial-setup-addon がダウンロードできないためロールバックできない、ということのようです。 今回は、削除することにしました。

# dnf remove subscription-manager-initial-setup-addon
依存関係が解決しました。
=============================================================================================================================
 パッケージ                                         アーキテクチャー バージョン                   リポジトリー         サイズ
=============================================================================================================================
削除中:
 subscription-manager-initial-setup-addon           x86_64           1.28.13-3.el8_4              @appstream            45 k
未使用の依存関係の削除:
 rhsm-gtk                                           x86_64           1.28.13-3.el8_4              @appstream           1.1 M
 rhsm-icons                                         noarch           1.28.21-3.el8                @baseos              6.3 k
 usermode-gtk                                       x86_64           1.113-2.el8                  @appstream           251 k
トランザクションの概要
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削除  4 パッケージ
解放された容量: 1.4 M
これでよろしいですか? [y/N]: 

コンバート完了 †

非力なマシンなので約２時間ほどかかりましたが、コンバートできました。